9月度 見学会の総括。

去る9月24日/25日はみなべ町にて完成見学会を開催させていただきました。

見学会前日までは比較的涼しい日が続いていたのですが、見学会当日、特に2日目の日曜日は残暑厳しい1日となり、当社のお家の夏の快適性を存分にご体感いただくことができたかと思います。ご入場されるなり「うわ~めちゃくちゃ涼しい!」と叫ばれるお客様もおり、私たちもしてやったり顔でした(笑)

22.9-見学会総括

当然、今回も稼働させたのは2階ホールに設置した6帖用エアコン1台のみでした。写真でもリビングに設置されたエアコンが稼働していないのがご確認いただけると思います。

特に今回は6帖用エアコン1台だけで全館を空調できるからこそのカラっと除湿の効いた空気感と、その省エネ性(光熱費)について具体的にお話ができました。HEMS(太陽光発電のモニター)を見ながらのエアコン稼働の実演は、1台で全館を空調できるからこその光熱費的なメリットを明確にお伝え出来たかと思います。

 

黒いガルバリウム外壁はやめておけ??

さて今回、お越しいただいたお客様の数名から同じご質問をいただきました。それが「ガルバリウム外壁を使うなら、夏暑くならないために黒色はやめておいた方がいいと聞いたのですが本当ですか?このお家も白色にしたらさらに涼しくなるのですか?」といったものでした。

結論から申し上げますと、当社のお家は暑くなりません。少なくとも当社物件においては外壁の色による温度差は一切と言っていいほど生じません。これは実際に実物件で実測をしたことがあります。同じ分譲地内で隣あった2棟のお家を同時に建てさせていただいた際、たまたまガルバリウム外壁の色が白と黒だったので、温度計を設置して真夏に実測を行ないました。その結果、外壁の色が原因とみられる温度差は一切観測することができませんでした。むしろその時は白色のお家の方が温度が高い時間帯も多く、実際は外壁の色よりも間取り・外観形状・窓などのほうが温熱環境によほど大きな影響を与えているという結論に至りました。逆に言えば、黒色ガルバリウム外壁のせいで室内が暑くなるお家があるとすれば、それは断熱性能・気密性能があまりにも低いということでしょう。

また実際は外壁は通気層といい、構造躯体から15ミリ程度の空間をあけて設置されますので、気密がしっかりなされていれば外壁の温度が直に伝わるような構造にはそもそもなっていません。まず日射熱は外壁を暖め、その暖まった外壁が熱放射を行ない、その輻射熱が構造体に伝わるという仕組みです。つまりその通気層がなるべく大きく、かつ正確に施工されているかが本当に大切な部分となります。当社では胴縁(外壁の下地材)を2重に組むことで通常よりも通気層を大きくとり、より排熱性と防雨性を高めた施工を行なっております。さらに特殊な遮熱シートを施工することで、熱橋対策まで施しています。「断熱材がきちんと施工されているなら遮熱シートには意味がない」という意見をいう人もいますが、下図のように充填断熱であれば柱には断熱材がそもそも施工されない訳ですから、その意見はもはや論点がズレています。当社のR-1遮熱シートにはこの柱による熱橋を軽減する効果があることがサーモグラフィカメラで実測できます。(ほとんど効果が実測できない遮熱シートも多数存在しますので、そこは混同されないようご注意ください)

heat-bridge

ちなみにですが、黒色の外壁を使わない方がいいお家もあります。それは通気層のない塗り壁仕上げなどの断熱工法です。そういったお家の場合、黒い外壁の吸熱性がモロに影響を与えてしまいますので、黒色は避けたほうがいいでしょう。見た目はとても美しいものなのですが、日本の風土においてまだ十分な検証がなされているとは思えないため当社ではそういった工法は採用しておりません。

 

ガルバリウム外壁への批判、その実は

実を言ってしまえばこういったガルバリウム外壁への批判は、施工都合やコストの関係でガルバリウム外壁を苦手している住宅会社の常套トークでもあります。本当にガルバリウム外壁にそのような致命的なデメリットがあるのであれば、著名建築家やスーパー工務店と呼ばれるような会社がここまでこぞってガルバリウム外壁を採用することはないでしょう。それらの方々も言っているように、ガルバリウム外壁のメリットはコスパと重量の軽さ(耐震性において有利)、何より圧倒的な耐久性です。もちろん見た目の好き好みは分かれるものでもありますので、そこは個人の判断にはなりますが、総合的な観点から見て当社ではもっともオススメしている外壁材がガルバリウムです。そして前述のように黒いガルバリウム外壁によって室内が暑くなる心配はありません。

何を言っても結論は現場にありますので、是非とも当社見学会にお越しいただき、黒いガルバリウム外壁のお家が6帖用エアコン1台で涼しくなる様を身をもってご体感いただければと思います。次回の見学会は10月下旬ごろを予定しております。

 

エスケイハウジング 代表取締役社長 鈴木 基悦

 

 


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