気密測定 定期報告。17(雑談あり)

エスケイハウジングでは、建築させていただくすべてのお家で気密測定を行っております。

先日も、みなべ町で建築中の現場にて気密性(C値)の測定を行いました。

 

結果は 気密C値=0.15 でした。今回も安定の超高気密が確保できております。

当社ではこの超高気密の長期維持性にも強いこだわりをもっております。いくら新築時に高気密であっても、経年劣化によって気密性能が下がってしまっては意味がありません。

今、気密性を確保する方法としてもっともよく用いられているのが発泡ウレタン吹付断熱材を使用することです。特に100倍発泡品はお値段も安く、非常に多くの住宅会社が採用しています。しかし長年に渡って高気密高断熱を研究してきた弊社では、100倍発泡ウレタンによる気密・断熱性能は長続きしにくいという見解をもっております。このため当社では100倍発泡ウレタンの採用は禁止とし、また断熱材の密な充填だけではなく複数の方法で気密性を確保する施工方法を採用しております。

気密性能を低下させる要因の1つが振動です。皆さんが思っている以上に木造住宅は風や地震、交通などで日々振動しています。その際に100倍発泡ウレタンは表面にひび割れを生じやすく、そこが断熱・気密欠損に繋がる可能性があることを実験の結果から感じています。特にここ最近は原材料不足から100倍発泡ウレタンはより発泡率を上げた(要するにスカスカになった)商品に置き換えられ、この傾向が強まっているのではないかと思われます。

また未だに透湿防水シートに直接ウレタンを吹き付ける施工を見かけることがありますが、それはさらに上記の傾向に拍車をかけることになります。なお、透湿防水シートへの直接吹付けは日本透湿防水シート協会の指針に「望ましくない施工」として明示されており、コスト安以外のメリットは一切ありませんので注意が必要です。




紀南地方でもっとも古くから高気密高断熱住宅を手掛けてきた弊社の強みは、このように高水準な数値を安定的に出すことができる点です。

気密数値を語る場合、この「安定したクオリティ」が非常に重要なポイントとなります。1邸1邸の数値が安定しないようでは、お客様によっては「ハズレ」を引く可能性があるためです。

なお、数値性能だけが良くても「=体感性能も良い」という訳ではありませんので注意が必要です。数値性能と体感性能が比例していない建物はたくさん存在します。

むしろ数値性能は参考までと考え、実際に寒い日・暑い日の見学会に参加して「しっかり性能を体感できる」ことが大切です。

今後もまた報告をアップしていきたいと思います。

 

 


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