エスケイハウジングでは、建築させていただくすべてのお家で気密測定を行っております。
先日も、上富田町で建築中の現場にて気密性(C値)の測定を行いました。
結果は 気密C値=0.12 でした。今回も安定の超高気密が確保できております。特に今回はいつもにも増して良い数値が出ています。
その「高性能住宅」、根拠ありますか??
当社では創業以来、20年以上の長きに渡って高気密高断熱の高性能住宅に取り組んできました。ここ和歌山県紀南エリアにおいては当社がもっとも古くから高気密高断熱に取り組んできた住宅会社になります。私の感覚では、2010年代後半までは高性能住宅に取り組んでいる住宅会社は少なかった印象ですが、住宅性能意識の高まりとともにここ2~3年で一気に高性能住宅がもてはやされ始めました。そして各社こぞってウェブサイトや広告宣伝に「高気密・高断熱」「夏涼しく冬暖かい」「高耐震」など、つまりは高性能を思わせる表記をしはじめ、今ではそれらの表記がない住宅会社を探すことの方が難しいくらいになっています。しかし同時に、ここ最近気になっていることがあります。それは「高性能」の具体的な根拠をウェブサイト等に示している住宅会社がほとんどいないことです。
根拠とは、まず実測であると私は考えています。真夏真冬に各部屋の温湿度を計測したり、実際に住んでいる方から直筆での感想をいただき、それらを公表することが何よりの根拠となります。今の時代であれば、少なくとも
- 断熱性能 UA値
- 気密性能 C値
- 標準仕様の窓のグレード
- 耐震性能 耐震等級1/2/3
「高性能」「高気密高断熱」「夏涼しく冬暖かい」「地震に強い」。書くだけなら誰でも書けるのです。

まずは気密性能を確認するのがベスト
何度もここで書いていますが「数値性能が良い=実性能(体感性能・実燃費)も良い」という訳ではありません。これは20年以上も高性能住宅に取り組み、そして実測を続けてきた当社が声を大にして申し上げます。(このへんの理屈はまた時を改めて詳しく書こうと思います)しかし逆に「数値性能さえない住宅では、優れた実性能を出せる余地さえない」もまた事実です。快適性・安全性・省エネ性を求めるのであれば、結局はある程度の数値性能が必要になってくるのです。もう少し具体的に言えば、ここ和歌山県であればUA値0.50程度、C値0.50程度、樹脂窓の採用、耐震等級2以上、このへんはやはり必要なレベルである考えています。
その中でもとりあえず最低限の足切りのラインと考えておきたいのが、「気密性C値の計測をしているか」という点です。こう書くと「自社が得意な部分だからそう言うのだろう(=ポジショントーク)」と思われそうですが、これは本気で高性能住宅を志す実務者であれば満場一致となる意見です。できれば「C値はどの現場も計測し、安定的に0.50以下を出している」というくらいが望ましいとは思うのですが、今回はもっとハードルを下げました。「(数値はどうであれ)C値の計測をしている」、少なくともこの条件さえ満たさずに高性能を語るセールストークがあれば、そこにどんな言い訳があろうと100%偽物であると考えて間違いないでしょう。
なお当社ではこの直近2年においては、建てさせていただくすべてのお家でC値の計測を行ない、その結果をすべてここに公表しています。現在当社の平均C値は0.15程度となっており、これは世界最高峰、ドイツのパッシブハウス基準をも凌駕するレベルです。
紀南地方でもっとも古くから高気密高断熱住宅を手掛けてきた弊社の強みは、このように高水準な数値を安定的に出すことができる点です。
気密数値を語る場合、この「安定したクオリティ」が非常に重要なポイントとなります。1邸1邸の数値が安定しないようでは、お客様によっては「ハズレ」を引く可能性があるためです。
なお、数値性能だけが良くても「=体感性能も良い」という訳ではありませんので注意が必要です。数値性能と体感性能が比例していない建物はたくさん存在します。
むしろ数値性能は参考までと考え、実際に寒い日・暑い日の見学会に参加して「しっかり性能を体感できる」ことが大切です。
今後もまた報告をアップしていきたいと思います。