気密測定 定期報告 24(~発泡ウレタン断熱材の基礎知識 その1~)

エスケイハウジングでは、建築させていただくすべてのお家で気密測定を行っております。

先日も、白浜町で建築中の現場にて気密性(C値)の測定を行いました。

結果は 気密C値=0.12 でした。今回も安定の超高気密が確保できております。今回は子供部屋だけが2階にある半平屋的なお家だったので気密測定には不利な条件でしたが、それをものともしない好結果を出すことができました。

 

発泡ウレタン断熱材が大流行の背景

今全国的に大流行している断熱材が、現場で吹き付ける発泡ウレタン断熱材です。たった数年前まで「息苦しい」「夏はむしろ熱がこもる」などと高気密高断熱を全否定していた住宅会社が手のひらを返したように高気密高断熱を謳いだした場合、ほぼ100%の確率で発泡ウレタン断熱材を採用している傾向がみられます。ちなみに20年以上の長きに渡って、和歌山県南においてもっとも古くから高気密高断熱を手掛けてきた当社も12年前から発泡ウレタン断熱材をメインに採用しております。

発泡ウレタン断熱材がここまで大流行している最大の理由はその安さと施工性の良さ、何よりC値1.0程度であれば吹付業者に任せっきりで寝ていても確保できる、つまり「なんちゃって高気密高断熱」がいとも簡単に作れてしまうという点でしょう。この特性はローコスト住宅においてはとても強みになるため、特に量販ローコスト系住宅会社での採用例が目立ちます。

 

発泡ウレタン断熱材には2種類ある

実は戸建て住宅に使用される発泡ウレタン断熱材には2種類あります。1つが100倍発泡(A種3型)というもので、もう1つが30倍発泡(A種1H型)というものです。そして世間一般で採用されている発泡ウレタンの99%は前者の100倍発泡(A種3型)になります。しかし当社が採用しているのは後者の30倍発泡(A種1H型)というものになります。

非常に簡潔にその特性をまとめてみたいと思います。

ウレタン断熱材簡易比較表

ご覧の通り、100倍発泡型は30倍発泡型の完全なる下位互換です。100倍発泡型のほうが優れている部分は価格以外に1つもありません。そもそも発泡ウレタン断熱材を一番最初に住宅に採り入れた北海道の住宅会社も、独自研究の末に30倍発泡型のみを使用しています。そして当社もまったく同じ結論に辿り着いています。

高気密高断熱を社是として20年以上やってきた当社では100倍発泡型の使用は禁止としており、あくまで30倍発泡型にこだわっております。これはウレタン断熱材について詳しく学べばごく自然に行き着く答えではないでしょうか。ただし価格が高い点だけは痛いところではあります。ざっくり1.5倍~2倍ほど高いでしょうか。100倍発泡型は生成する際に水で発泡させますが、30倍発泡型はHFOと呼ばれる特殊なガスで発泡させます。そのガスが高いのです。さらに円安の影響でHFOガスの価格はどんどん上昇しており、ますます30倍発泡型ウレタンが採用しにくい状況にはなってきています。

次回以降はそれぞれの特性ついてより掘り下げていきたいと思います。そこまでしても当社が30倍発泡型ウレタンにこだわる理由がお分かりいただけるかと思います。




紀南地方でもっとも古くから高気密高断熱住宅を手掛けてきた弊社の強みは、このように高水準な数値を安定的に出すことができる点です。

気密数値を語る場合、この「安定したクオリティ」が非常に重要なポイントとなります。1邸1邸の数値が安定しないようでは、お客様によっては「ハズレ」を引く可能性があるためです。

なお、数値性能だけが良くても「=体感性能も良い」という訳ではありませんので注意が必要です。数値性能と体感性能が比例していない建物はたくさん存在します。

むしろ数値性能は参考までと考え、実際に寒い日・暑い日の見学会に参加して「しっかり性能を体感できる」ことが大切です。

今後もまた報告をアップしていきたいと思います。

 

 


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